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 ILP(自立生活プログラム)事業


1993年の任意団体発足当時より行っている事業です。当初は、自立生活を希望する障害者に対し、他人介助者との宿泊、制度学習、家事実習体験などを個別に行う支援の形態でした。その後東京都の助成事業となる過程で自立生活プログラム(ここでは複数の参加者による実習形式を意味する)を勧められたことにより、現在の事業形態となりました。

「生活いっぱい」「アトリエいろいろ」「お茶会みるくぱん」「日中及び宿泊生活体験」「ことばの相談」を柱に運営しています。


2024年度の活動について

1、事業運営全般

■ 新規利用者の拡大については、複数月に利用できる企画ポスターの作成、SNSや法人ホームページなどに活動内容を随時掲載・更新していますが、十分な成果を得ることが出来ませんでした。

■ 昨年同様に「バス宿泊体験旅行」「新年会企画」を法人全体で取り組む企画としました。新しい参加者は少なかったものの、多数の参加者で有意義な時間を過ごしました。

■ 自立に向けた支援の充実については、十分な成果とはなりませんでしたが、1月25日の学習企画「自分の将来のために(講師 厚労省老健局課長補佐清水氏)」を開催できたことで、法人のILP事業の今後を考えるきっかけとなりました。

■ ヘルプ事業部との連携については、協議する時間が割けず、次年度への課題となりました。

2.生活いっぱい

■ 上半期は、代表理事の急逝という思いもよらない事態があり、企画開催が延期となり、特に学習企画の開催が少なかったのは残念です。

【実施企画】
開催月日企画内容開催場所参加者数
9月29日(日)-30日(月)【外出体験企画】バス宿泊体験旅行群馬県川場村なかのビレッジ9名
概   要世田谷区障害者団体バス派遣事業(リフト付き大型観光バス)を利用し、世田谷区民健康村なかのビレジ(群馬県川場村)に1泊2日の宿泊体験を実施。自炊体験(カレーライス等)などを実施。
開催月日企画内容開催場所参加者数
10月5日(土)【外出体験企画】たまがわ花火大会多摩川河川敷(二子玉川)3名
概   要多摩川(二子玉川)で毎年開催される壮大且つ個性的な打ち上げ花火を生で観賞。
開催月日企画内容開催場所参加者数
12月5日(木)【外出体験企画】川崎市ほか川崎市中原区、川崎区3名
概   要川崎市の小杉神社、まんが寺、扇町駅などを見学。
開催月日企画内容開催場所参加者数
2025年1月12日(土)新年会企画梅丘パークホール15名
概   要親睦を図るとともに、歌会始などの企画で新年の抱負を交換。
開催月日企画内容開催場所参加者数
1月25日(土)【学習企画】「自分の将来のために」講師 厚労省老健局課長補 佐清水氏うめとぴあ1階会議室6名
概   要「自分の将来のために」をテーマに、生活していくためには、様々な人たちと交流し、ネットワークをつくる必要性を参加者全員で確認しました。
開催月日企画内容開催場所参加者数
2月6日(木)【外出体験企画】 国立科学博物館、東京国立博物館めぐり 上野公園2名
概   要上野公園にある国立科学博物館、東京国立博物館(本館、東洋館、平成館など)を一日かけて見学しました。
開催月日企画内容開催場所参加者数
3月30日(日)【外出体験企画】花見に行こう 南町田グランベリーパーク、鶴間公園4名
概   要桜が満開となる時期を予測し、南町田グランベリーパークでお花見を行いました。

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3.アトリエいろいろ

■ コロナ(感染)の影響で、7月の開催は見送りましたが、その他の月は毎月開催することが出来ました。参加者それぞれの方法(貼り絵や塗り絵など)や感覚で制作された作品は、どれも大変味わい深い作品となりました。

■ 完成した作品は、法人のホームページ等に掲載したり、毎年12月に開催される「世田谷区ふれあいフェスタ福祉作品展」に出品しました。

【2024年度の作品】(画像をクリックすると拡大した画像が見れます。)

Jさん

(11月-12月)新幹線をモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。


Mさん

4月-6月カブトムシをモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。

かぶとむし

(8月-9月)飛行機をモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。

(11月-2025年1月)新幹線をモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。

(3月)フルーツケーキをモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。


Nさん

(4月-11月)タクシーをモチーフに、線画に色紙で彩色しました。

(12月)狼の骨をモチーフに、線画に色鉛筆で彩色しました。

(3月)ショートケーキをモチーフに、線画に色紙で彩色しました。

4.お茶会みるくぱん(調理教室)

調理実習に特化している取り組みです。調理技術を高めるとともに、アトリエいろいろと同様に、複数の参加者での交流による対人関係の広がりも期待される内容となっています。

■ 今年も新しい参加者が増え、会場の宿泊体験所は大賑わいでした。特に最近は男性の参加者が多いのが特徴です。

2024年度開催状況                                       開催場所 自立生活体験所
開催月日企画内容参加者
6月29日(土)夏バテ対策企画「おいしいおかずを作ろう!」
【内 容】
 夏バテ対策メニューとして、寿司ケーキと手巻き寿司を作りました。材料は、キュウリ、カイワレ大根、卵、鮭フレーク、鳥そぼろ、マグロなどです。参加者全員手に付くご飯と闘いながら、何とか形にしました。見た目はどうある、味は抜群で、みなさん大喜びでした。
4名
9月14日(土)秋の味覚企画「秋の味覚で美味しいスイーツを作ろう!」
【内  容】
 近隣の高校から頂いたモチ米を使って、おはぎ作りをしました。たくさん作ろうと炊飯器を2台使ったため、ブレーカーが何度も落ちましたが、無事炊き上がり、きな粉、すりごま、粒あんなどをまぶすのですが、もち米と具材をまるめる作業に皆さん苦戦していました。味はよかったのですが、来年は餅つき機を使いたいという声もありました。
4名
12月14日(土)クリスマス企画
【内 容】
 今話題の?「黒柳徹子ケーキ」を作りました。ビスケットを重ねながらホイップクリームを塗るという単純に見える作業でしたが、講師の見本のようにきれいに塗ることが出来ず、皆さん悪戦苦闘。全員形の違う結果となりましたが、冷蔵庫で冷やし実際に食べてみるとビスケットのサクサク感がたまらない逸品となり皆さん大満足でした。
6名
2月8日(土)バレンタイン企画
【内 容】
 長年「バレンタイン企画」を開催してきましたが、なんと今回は「スイーツ大好き男子」のみの参加となりました。今回は、シリアルをベースにした「チョコレートバー」づくりをしました。もらえそうにないから自分で作っちゃえという感じではなく、参加した男性全員真剣なまなざしで調理をしていました。出来栄えは「チョコレートバー」と言うより、大きなかりんとうという感じでしたが、味は良かったです。          
4名

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5.宿泊生活体験

自立生活を希望する障害者に対し、他人介助との宿泊、制度学習、家事実習体験などを個別に行う支援の形態です。

■ 昨年度は、かつてないほどの宿泊体験日数(362泊)となり、2名の方が自立生活へと移行されました。その影響もあり本年度は2名の方のみの利用となりました。そしてさらに1名の方が途中で自立生活(グループホーム入居)となったため、年末からは1名の方のみの利用となっています。合計宿泊数は72泊。

【利用状況】
4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
宿 泊 数9泊7泊8泊6泊9泊6泊6泊4泊4泊4泊4泊5泊
利用者数2名2名2名2名2名2名2名1名1名1名1名1名
【利用者のまとめ】
宿泊総数利  用  内  容
Aさん50泊毎週月曜日に利用。自分の自立生活のイメージづくりのため、介助者と一緒に様々なことにチャレンジしています。
Bさん22泊重度重複障害があり、家族のレスパイトと将来のグループホーム入居を想定した利用となっていましたが、本年1月に区内グループホームへの入居が決定し、元気に生活されています。

7.ことばの相談

2018年度より自立生活プログラム事業として承認されました。
言語聴覚士が言語障害を持つ方などに対し、それぞれの個性に合わせた言葉の指導を行い、生活の質の向上を目指します。個人の個性、特製、理解度の違いを把握し、個別に寄り添う形で指導を行っています。また、言語指導を通して生命維持に大切な摂食、嚥下機能の現状維持・向上も目標としています。

2024年度実績

■ 約20年間ことばの相談を担っていただいていた言語聴覚士の先生が、高齢と家族の介護のため退職されました。これまで本当にありがとうございました。
 現在後任の方を探していますが、応募なく2024年度ことばの相談は開催できませんでした。


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