1993年の任意団体発足当時より行っている事業です。当初は、自立生活を希望する障害者に対し、他人介助者との宿泊、制度学習、家事実習体験などを個別に行う支援の形態でした。その後東京都の助成事業となる過程で自立生活プログラム(ここでは複数の参加者による実習形式を意味する)を勧められたことにより、現在の事業形態となりました。
「生活いっぱい」「アトリエいろいろ」「お茶会みるくぱん」「日中及び宿泊生活体験」「ことばの相談」を柱に運営しています。
■ 2022 年度、新型コロナウイルスの事業への影響については前年度に比べ少なかったのですが、6月に複数のスタッフが罹患し、一時運営を停止せざるを得ない時期もありましたが、幸い全員軽症や自覚症状なしで済みました。
利用者の方々やそのご家族の皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。
■ 6月には、世田谷区重症心身障害児( 者) を守る会会長の村井やよい氏に講師をお願いし、「重症心身障害とは」をテーマに学習会を開催しました。当日は、村井氏のご息女をモデルに、成長の過程や障害状況の指標となる「大島分類」、医療的ケアの不足などについて学習させていただきました。
本年4 月にモデルとなっていただいたご息女が急逝されました。心からお悔 やみ申し上げます。
■ 新規の利用者拡大の企画づくりや支援の手法の取りまとめ、総合相談体制の整備については、検討にとどまり次年度の課題としました。
■ コロナ禍の影響等が続き、全ての企画開催とはなりませんでしたが、参加者数は昨年度に比べ増加しました。。
開催月日 | 企画内容 | 開催場所 | 参加者 |
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6月16日 | 学習企画当事者から学ぶ- 「重症心身障害者を守る会 会長村井やよい氏」 | 世田谷区立保健医療福祉総合プラザ | 4名 |
7月 | 外出体験企画 | コロナ禍のため中止 | |
10月1日-2日 | バス体験宿泊旅行 | 群馬県川場村 | 9名 |
10月中旬 | たまがわ花火大会 | コロナ禍のため中止 | |
12月 | 学習企画(肢体不自由児者父母の会) | 講師入院のため延期 | |
2023年1月9日 | 新年会企画 | 梅丘パークホール | 9名 |
3月8日 | 外出体験企画(お花見) | 羽根木公園 | 4名 |
絵画作成に特化して、参加者の潜在能力を開発していこうという取り組みです。複数の参加者での交流による対人関係の広がりも期待される内容となっています。2019年度から、各月の第3土曜日の午後開催していましたが、22年度途中より第一火曜日に変更になりました。
■ コロナ禍で、参加者も少なかったですが、可能な限り開催しました。制作した作品は、世田谷区主催の障害者の日ふれあいフェスタに出展しました。
4月16日 | 5月21日 | 6月18日 | 7月16日 | 8月20日 | 9月17日 | 10月4日 | 11月1日 | 12月6日 | 1月10日 | 2月7日 | 3月7日 |
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中止 | 1名 | 1名 | 1名 | 1名 | 1名 | 1名 | 2名 | 2名 | 2名 | 2名 | 2名 |
参加者の制作状況
A さん: 昨年のA さんは、既成の塗り絵に好きな色を塗っていくことが中心でしたが、本年度の前半は講師が前もって様々なモチーフを線画で描き、それに好きな色を鉛筆で描いていくような変化がありました。また年度の後半では、より複雑なモチーフを 材料に、塗り絵を行っています。
B さん: 年度後半から参加のB さんは、毎回違った静物をデッサン( 鉛筆) しています。陰影や立体感を意識しながら制作しています。
調理実習に特化している取り組みです。調理技術を高めるとともに、アトリエいろいろと同様に、複数の参加者での交流による対人関係の広がりも期待される内容となっています。
■ 2022年度、コロナ禍により、半分の企画が中止となりました。
開催月日 | 企画内容 | 参加者 |
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6月25日(土) | 夏バテ対策企画 | 中止 |
9月10日(土) | 秋の味覚企画 | 中止 |
12月16(土) | クリスマス企画 【内 容】 カップケーキを利用したクリスマスケーキ作りを行いました。クリスマスケーキ作りでは毎回ホイップクリーム作りには苦労しますが、今回も皆さん苦戦していました。イチゴやキウイ、各種チョコレートなどを好みに応じてトッピングし、オリジナルなクリスマスケーキが完成しました | 3名 |
2月10(土) | バレンタイン企画 【内 容】 講師の方から材料の説明があり、その中にシリアルがあったため、参加者全員どんなチョコになるのか興味津々で作業開始。出来上がったチョコは、隕石のような凸凹の形になり、とてもおいしいようには見えません。恐る恐る試食すると、全員がビックリ。とっても香ばしいチョコになっていま した。参加者全員大満足でした。 | 3名 |
自立生活を希望する障害者に対し、他人介助との宿泊、制度学習、家事実習体験などを個別に行う支援の形態です。日中生活体験においては、創作活動や調理体験を個別に行う形態となっています。
■ 2022年度実績 利用者なし
■ 宿泊生活体験は、コロナ禍の影響をほぼ受けることなく実施出来ました。
総宿泊数は190 泊、利用実人数は7名でした。
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
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11泊 | 12泊 | 8泊 | 5泊 | 15泊 | 12泊 | 15泊 | 16泊 | 23泊 | 15泊 | 17泊 | 41泊 |
4名 | 4名 | 4名 | 2名 | 4名 | 3名 | 6名 | 4名 | 4名 | 3名 | 3名 | 3名 |
宿泊総数 | 利 用 内 容 | |
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Aさん | 43泊 | 毎週月曜日に利用。自分の自立生活のイメージづくりのため、介助者と一緒に様々なことにチャレンジしています。 |
Bさん | 82泊 | 重度の知的障害があり、家族のレスパイト目的でしたが、年度途中で家族状況が変化し、グループホーム入居に向けての利用となっています。 |
Cさん | 43泊 | 重度重複障害があり、家族のレスパイトと将来の入所やグループホーム入居を想定しての利用となっています。 |
Dさん | 4泊 | 他区のグループホームに入居中ですが、自分らしい自立生活を目指して、体験利用を継続しています。 |
Eさん | 3泊 | 区内で自立生活を実施していますが、精神的に行き詰まった際に利用されています。違った環境で宿泊し、リフレッシュされています。 |
Fさん | 1泊 | 家族が高齢のため、将来の独り暮らしに向け、他人介助での体験宿泊を行っています。 |
Gさん | 14泊 | 区内で自立生活を実施していますが、他人介助への指示や関係作りがうまくいかないため、自立生活の見直しを実践するために体験宿泊を行いました。 |
2018年度より自立生活プログラム事業として承認されました。
言語聴覚士が言語障害を持つ方などに対し、それぞれの個性に合わせた言葉の指導を行い、生活の質の向上を目指します。個人の個性、特製、理解度の違いを把握し、個別に寄り添う形で指導を行っています。また、言語指導を通して生命維持に大切な摂食、嚥下機能の現状維持・向上も目標としています。
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
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Aさん | ◯ | X | X | ◯ | X | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | X | X | ◯ |
Bさん | ◯ | ◯ | ◯ | X | X | ◯ | X | X | ◯ | X | ◯ | X |
Cさん | ◯ | ◯ | ◯ | X | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | X | ◯ | ◯ |
Dさん | ◯ | X | X | X | X |
利用者のまとめ
A さん: 参加がコロナの感染状況に左右されたが、通所先の職員や家族などと積極的に機能の練習に取り組み、回を重ねるごとに機能の向上が確認できた。舌の機能、口唇の動きに改善が見られた。発音も滑らかさが確認できた。
B さん: コロナの感染状況や心身の状況を考慮しながらの参加であったが、発音の明瞭度に良い変化が見られた。この調子で頑張って緊張が取れて、明瞭化が般化して行くと良いと思われる。清音50 音の基本的な構音指導は完了して、来期より特殊音の練習に入ります。摂食 については、本人もよく工夫して努力している。口腔ケアに注意していきたい。
C さん: 健康状態も精神状態も安定期を迎え、コロナ禍にもかかわらず、良い出席率でした。それに伴い機能の改善が進み、一音一音の構音点が正しく、発音の改善に結びついている。明瞭度が高さを増してきた。特殊音の練習も難易度を上げて行っている。
※ D さんは、参加回数が少なく、まとめは次年度とします。
※月1 回の利用が原則です。