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ごあいさつ


特定非営利活動法人 自立の家
代表理事 岡田おかだ 新一郎しんいちろう

 今年度の総会を機に代表理事に選任されました。10年余にわたり理事を務めてきた中で「自立の家」がもつ評価すべき点、或いは不十分な点など様々なことを感じてきました。その内容は総代会の資料の中でも一端は触れることが出来ます。そうしたことを踏まえここでは2つの視点から考えを述べさせて頂きます。
 一つは障害者問題における障害当事者と介助者を含む健常者との間柄を見つめ直そうと言うことです。障害者福祉を事業の柱とする当法人は当事者と介助者が「共に生きる」ことを理念にこれまで活動してきました。ところが実際にはこの言葉がきれい事に扱われ、両者の間で本音で語られ交わることが少なかったのではないかと思えるのです。端的には当事業所内での障害者雇用の実態を見つめ直すことから始めることが可能です。
 二つめは障害者が「障害問題」という限定した関心から脱皮し、多様な性のあり方(LGBTQ)を認めるという時代の大きな流れを理解するということです。そこには権利という視点が必要であり、少数者の連帯という意義も見逃せません。社会の片隅に追いやられ長く抑圧された時代の中から立ち上がった障害者運動の経験を開示することはわれわれにとって義務とも言えるものです。その前提として、様々な障害特性ごとに垣根が生まれた障害者運動を統一する活動に日常的に関心を持つことが求められています。
 どんな立派な方針を掲げても現実に障害当事者や社会に受け入れられなければ意味がありません。会員の皆様の変わらぬご協力をお願いします。

2023年5月


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